虚構

2002年10月12日
私は足らない。

何かが、足らない。

それは、他人にはわからない、何か。

たとえば、

足先の爪が欠けている様であり、

読めない言葉の意味を知らない様であり、

それ以上は上がらない肩腕であり、

こころの中であり、

私だけが、こっそりと知っている、私の不足した情報である。

が、

欠けた箇処を繕い、満たす想いは、私の中で、
何かを食い潰し、ますます足らなくなる何かを、
増殖させてくようだ。


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