三日月に向う。

2001年8月13日
東。
下弦の月が上る。
雲の間。

車を走らせ、月に向う。
暗闇の山道に、明り。

後部座席に、人の気配。
一人きりのドライブは、口ずさむ歌が快活に、
バックミラーには、誰も居ない。  はず。

月明かりの下。
邪悪な魂は、遠のいたのだろうか。

        

活動してみるかい

2001年8月12日
暑い夏に書かれた詩は、ただ暑いと書かれているだけ、少しも暑さが甦ってこない。
汗の滴りも、汗の匂いも、汗の不快感も、なにも記憶にならない。
まだ、夕陽が落ちるまで時間があるから、動いてみようか、体を動かそうか。
今年の夏は、ただ暑い。
まとわりつくこのジトジト感は、シャツの下から、ズボンの中まで、決して解消されない。
スイカとビールと扇風機の風があったとしてもだ。
飛び出せば、目はクラクラ、頭はフラフラ、一変してしまう。一遍にね。
それでも、活動してみるかい。
夏に負けない様に、暑さに負けない様に、夏の日に、

        

残高照会

2001年8月11日
待つ。ガラスの扉の外。
閉ざされた空間の中で見知らぬ人の行動。
繰り返される操作は意味を持たない。

入れ替わり、佇む。
記憶の中の数字。
カードが認める人格。
吐き出される数字は期待を絶望に変えて、
重たくガラスの扉を押し開く。

        


ナムル。          起きてる。
 疲れているのか。      疲れ過ぎててね。
ぐっすりと、        ぼんやりと、
 死んだように        死にかけと同じに
目覚めの時まで       眠りの時まで

        
     

やめる。

2001年8月9日
止めた、止めた、止めた、止めた、止めた、止めた、
止めた、何度でも、呟く。

止めた。

やめた。

やめた い。

あぅ    や め た   い      。

     

気持ちは言葉に変り今を突き破るちからには成り得ない。
今日一日も、反省と自虐の時を過し、
救いの無い空間をみつめる。
コップに注いだ冷えた氷はいつしか溶けてしまい、
生暖かい水となる。
ガラスの廻りに痕跡を残して。

もーーーうーーー やめた。

         

夏休み

2001年8月8日
むかし、たくさんのセミ。
夏になれば、うるさいばかしに、鳴きわたる。

空は青く、浮かぶ雲、白く
木々の梢の中に広がる。

虫取りの網を持ち、訳も無く捕まえてた。

小さな林の中、見上げてた。
耳をすまし、探してた。
息を殺し、網を伸ばし、
その瞬間を、

        

陳腐

2001年8月7日
自分が自分で無い様な、
そんな違和感を憶える。今は午前4時。
中途半端な時刻。

煙草の煙がまとわり付く。
空気は存在する。
湿度は存在する。
まだ、朝にはなれない。
けだるさの不安が忍び寄る。

ふと感じる。
斜め後からの視線。誰もいないはず。

     
わたしもいない。
   
     

自問自答

2001年8月6日
生物

人間

動物

あなたは、いったい、なんですか?

言葉をしゃべり、思考する。

喜怒哀楽

答えなさい。

あなたは、

生きるとは、

生きてきたとは、

うまれ落ち、この世の生を受け、
だれから受けたのでしょうか。

意味を持たない/希望の無い/存在する価値の無い

だれが決めたのでしょうか。

問うてみなさい。
あなた自身に、
あなたの体に、
あなたの排出物に、

存在するとは、
生きて行く意義とは、
この世との関わりとは、

答えが見出せたでしょうか。
納得する解答だったでしょうか。

でも、

答えなど、あるのでしょうか。
この世にあるとすれば、
それは、あなたが望んだ事。
あなたの考えを満足させる解答にしか過ぎない。

答えは、求めてはならない。

信じない事。

2001年8月5日
わたしは、私の鼓動を感じる。
確かに脈打つ、このリズムを。

たまに休む事があろうとも、
絶え間無く打ち続ける鼓動を、
わたしの中で、生きずいている、確かな響を、

私は信じる。

わたしは、私の思想を思う。
揺らめきながら、形を変えて行く考えを。

何も思わなくなる事があろうとも、
おぼろげながら、張り巡らされる想いを、
わたしの中で、確かなものに成ろうとする、思想を、
私は信じる。

信じる事を、わたしは、信じる。

       


なにをしてんだか

2001年8月4日
ここは、確か、
誰も知らない世界

の筈。だったのに。

何時の間にか、僕と俺と私が入り乱れ、
激しく罵り合い、貶し合い、裏切りアイ。

言葉が単に記号に変わる。

後悔も侮蔑も反省も、この満月の明りに照らされて
立場を亡くす。

もう少しで、朝が来る。
許されない刻は、もう少しで、終わる。

         

夢を買う。

2001年8月3日
宝くじを買った。
ヒタイから汗が流れる。

たった10枚。
背中から汗が流れる。

それでも、3000円。
シャツがべっとりとして来た。

夢を抱ける時間はほんの少し
へばりつく、背中に、

それでも、お金をはたいて買う。
不快な熱は、夏のもの

夢がお金でしか見れなくなった敗残者に。
ひたすら、水分を体から奪い去る。

        

何も無い

2001年8月2日
ただ、暑いだけの夏は、ギラギラと、
諾々と、汗が流れる様に、過ぎて行く。
頭の熱度は限界を知らない
霞んでゆく。熱気の中で霞んで逝く。

水、が、ほしい。

          

8月の思い出

2001年8月1日

8月の思い出は、長い夏休み。
無暗に夜更かしした暑い日々

深夜放送のラジオの向こうに、
ふと聞える、セミの鳴き声に、
波間を揺れるウキの動きに、

思い出す。夏の暑さ。
明日が来なくても、今を生きてた。

         

信じる事

2001年7月31日
信じない。

私は

目の前に広がる世界を、
形あるものを、
人々の言葉を、

あなたが流したもの
なみだを、

信じない。

こころの痛み
かじかんだ寒さ

突き刺さる視線と、突き放す視線

おびえる動物のように、体を震わせ、小さく呟いてね

何処かに

参考書

2001年7月30日
本を読む。
言葉が上滑りする。
文章が繋がらない。
書いてある意味が掴めない。
頭に入らない。
まるで頭が無いみたいに。

「新技術動向の推移は、今後の情勢により、一時的な停滞を示す事も有り得るが、表面的なベクトル方位に移動するで回避される。」とか、とか、

いつからか、知識はエレガントな装いをまとい、
人々を苦痛に苛む。

何も覚えない知恵を持ちたい。


馴らし

2001年7月29日
休んだ後は、徐々に復帰するかな。

休み

2001年7月28日
サーバーダウンで、お休み。

休み前

2001年7月27日
言葉が浮かばない時は、お休み。

正直なもの

2001年7月26日
言葉は嘘をつく。

「あなたは、幸せですか」
問いかけに、答えを求める。

論理と理性と論法を駆使する。
不条理と矛盾と思惑が駆け巡る。

今宵も暑い。
暑いだけの夜を迎える。

ヒタイに浮かんだ汗は、
ホオを伝わり、アゴサキからムナモトまで流れ。

「幸せになりたい」
と、呟く。

望みは、希望と夢と未来を担保にし、
溶け始めたアイスクリームのように、
人々を狼狽させる。

喉越しを通り過ぎる冷たさは、
悦楽と後悔に変わる。

           

今日の日記

2001年7月25日
押し入れの中から取り出した
零れ落ちた

忘れていたのは、あのとき
ひとりでなく、笑えあえてた。

この手の平に乗せてた。
かたちあるもの、すがたあるもの
風になんか、飛ばされない
崩れない、壊れない、溶けてしまう前に、
飲み込んでしまおう。

      
今日は満天の星空
名前も知らずに輝いてた。
光、届くまでの時間を。


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